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自然からの贈り物/草木染め

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銘仙のポーチ

ファスナー付きポーチを初めて作ってみたのは桜の花が満開の頃でした。

この思いつきは収集した着物生地をなんとか再生したいと言う思いから始まりました。

リサイクル市場に出回ってくる着物はそのほとんどが着る人のない着物が多いのをご存知ですか。

山のように積まれて古い着物が売られているのをみたこともあります。

その中にもかつてジャパニーズシルクと呼ばれもてはやされた時代の

絹が混じっていたりします。

私の絹好きはタイランドから始まりました。

タイランドが今のように経済発展する以前、前世紀の終わりから今世紀の初めまで、

なんて書くと随分時間が経った気がしますね。

へへ、世紀を挟んだ時代を毎年二、三ヶ月間をタイで過ごしていたのです。

時はバブルがジャスト弾けた後でした。

そんな昔のタイランドで絹に出会ったのです。

当時は絹がとても安く、旅人の私でも気軽に手に入れることができました。

絹と綿と立ったの300円しか違わないくらいです。

それならと絹を選んだのが始まりです。

それから絹の気持ち良さにハマり、

絹の製品を好んで身につけるようになって生きました。

とはいえメイドインタイランドですから

お金持ちじゃなくてもそれができたのが嬉しいです。

そうして絹に馴染むようになると、

日本の絹の質の良さ、高さに初めて気がつくようになりました。

以前は絹、と言うだけで敷居が高く自分には関係のないものと

ハナっから遠ざけていた気がします。

だからあまり知識もなかったのですが、

その頃、タイのシルクが気に入って買い付けてはお店に卸す仕事もしていました。

今いう個人輸入です。

そうしているうちに日本の絹がリサイクルショップやフリーマーケットで

入手できる時代がやってきたのです。

これはつまり古い着物が余っているということでしょう。

そういった余り物扱いされている着物の中にも

人々の目を引いて、

リサイクルされるものもありますが、

その多くは最後、油をかけて燃やされます。

それが忍びない気持ちです。

人々がその着物を買うためにどうやってその代金を稼いだのか?

幾度袖を通された着物だったのか?

どんな人がこの着物を選んだのか?

それは到底知る由もありません。

そんなことよりも、

目の前にある、私の心をキュンとさせるこの絹を

何かの形でリユースしたい。

そんな思いでいたのです。

気に入った布をそのまま捨てられませんでした。

するとこの春ネットで

簡単にできる裏布付きファスナーポーチの作り方

というサイトを発見しました。

気無しに覗いてみると、

本当に簡単そうでした。

へー。これなら出来そう。

そう、思っちゃったのです。

ちょうどその頃家に豆を送ってくれた人がいて、

試しに作ってうまく出来たらお礼にあげようと思いつきました。

なんでも思いつきで動いている私です。

それで作って見たら楽しくって前から何か作りたいと、

解いて洗ってあった銘仙で二番目、三番目と作り始めたのです。

銘仙のポーチ_d0365080_13141384.jpg
これは二番目の銘仙で作ったポーチです。

タッセルもつけて京都に嫁入りしたポーチです。
銘仙のポーチ_d0365080_15231031.jpg
こちらも銘仙。

銘仙って好きですけど、今はもうなかなか手に入りません。

銘仙には大胆な色と模様が素敵なのが多いですね。

いい銘仙と出会いたいわ。



最近はポーチ作りが一休み

10個ほど作りためたものは人にあげてしまいました。

皆喜んでくれましたよ。


まだ失敗ばかりのポーチ作りだけど、溜まっていくと未熟な作品をどうしたらいいのか困ってしまいます。

でも友達が喜んで使ってくれたら嬉しいですね。




























by hosinowadye-dye | 2017-05-30 15:29 | 布小物